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過去の随想 1


安いパソコン 平成13年03月 パソコンの自作 平成13年03月
CAD試験の変更 平成13年03月 学力低下 平成13年03月
不景気は誰のせい? 平成13年02月 工学離れ 平成13年02月
Rapid3D 平成13年01月 CATIA 平成13年01月
Shade 15年の歩み 平成13年01月 新世紀に想う 平成13年01月
カモられる体質 平成12年12月 本当に必要? 平成12年12月
バカにされるユーザー 平成12年12月 二次元CADの展望 平成12年12月
CAD利用技術者試験 平成12年11月 データ連携 平成12年11月
CAD関係資格試験 平成12年10月 Helixの後継 平成12年10月
なぜ価格無表示? 平成12年10月 価格の差って? 平成12年10月
CAD業界の行く末 平成12年10月 問合せレスポンス 平成12年10月
Rapid9が届いた♪ 平成12年09月 オープン 平成12年09月

安いパソコン 平成13年03月27日

 前回の続きです。

 今回私は約22万でそこそこの出来栄えのパソコンが作れました。ただ、すっごく悔しいのは数週間しか経っていないのに、早くも同じパーツの材料代が2万近くも下落している事、おまけに最新型CPUが発表になったために早くも型遅れになってしまった・・・(T_T)
 価格下落が早すぎるぞぉぉ! まだ大手メーカーじゃ発売もしていないんだから!!

 まあしかし、それはパソコンの場合は仕方の無い事。あきらめよう・・・(-_-;;)

 まっ、それは置いといて。
 Pentium3-1GHzを2個搭載したDualCPUワークステーションが選択肢に有った事は前回書きましたが、私はWin98シリーズも多用するため、元々はDualCPUに関心は無く最近の価格なんて知らなかったし、ワークステーションなんて無理がきかない扱い難いシロモノと言うイメージでしたから興味すらなかったのですが、今回ターゲットの一端に置いた事でその方面にも興味を持って調べる事ができました。
 そこで見えてきたのは、CADソフト同様に市価の数倍の価格が通用する世界ですね。
 ショップブランドなら30万も出せばお釣りが来るワークステーションでも、同じDualCPU、同じRAID5のHDでも(但しショップのHDはATA100)、某米巨大メーカーが売れば100万円クラスになるんです。
 同じCPU、同じRAM、同程度のドライブ・・・、最新鋭のパーツを使い熾烈な低価格競争を繰り広げている業界と、一世代も二世代も前のパーツを定価ベースで使っている業界が隣り合わせなんですよね。見てると笑ってしまいます。
 高機能に特化していると思わせるマザーボードやグラフィックカードを謳い文句にしていますが、それらのベンチマークテストの結果が公開される事はありません。即ち、それが市販低価格の品物より高性能なのかどうか深い疑惑が残ると言うことですね。
 大量に売れる品物は性能向上が早く、安定も良く、価格も安いと言うのは常識です。これは何の業界でも同じですが、特にパソコン業界はその傾向が顕著です。
 最新鋭を売りにしている大量販売の低価格品よりも、特別製を売りにしてモデルチェンジが遅れる品物の方が高性能だとはとても考えられないんだけどね。??

 勿論、低価格パソコンが高額ワークステーションを全てにおいて上回るとは考えられません。それじゃあ詐欺ですから。
 しかし、ワークステーションが優れている部分だけを考えても、そこに数倍の価格差が生まれる理由が無いことは理解しておきたいですね。
 大手メーカーの言い分だけを信用して、安価なショップブランドのパソコンを安易にバカにしていると、カモられるだけです。これはCADと同じですね。


パソコンの自作 平成13年03月21日

 カミさんが職場に持って行っているノートパソコンを遂に廃棄する事が決定した。家に有るカミさんのノートパソコンを代わりに持っていくとの事。
 さすがに486マシンじゃ遅くて使い物にならない事に気付かれてしまったようだ。(^^;;;)
 私のマシンを共用するのは嫌なので、仕方なく私のを一台新調しカミさんには私のお下がりを提供する事で決定!
 新品が買えたのはラッキーとも言えるが、おかげで私の小遣いは激減してしまった。(T_T)

 さて、今回のマシンですがパーツを通販と近所のショップで購入し、ゼロから自作しました。ちょっと前までならば、自作する方が完成品を買うより高かったのですが、今は通販を活用すれば四国でも秋葉でパーツ探しするのと同程度の価格でゲット出来る時代です。今回は思い通りの構成を完成品よりも安く仕上げる事が出来ました。
 本体の総経費は送料と税金込みで22万円程度! これでも、DualCPUのマシンよりは高性能のはずです。

 最初に考えていたのはDELLのワークステーション! キャンペーン期間中だったことも有り、格安の価格でしたが、さすがにワークステーションともなると30万近い価格になってしまう。DualCPUなんて更に高くて手が出ない・・・(T_T)
 仕方なく自作キットを探すと、PⅢ-1GHz×2のセットにカノープスのグラフィックボードを付けて25万足らずのキットを発見。それで決定しようとしていたら「PⅢ-1GHzを2個積むよりAthlon 1GHz(Thunderbird 200MHz対応)を1個の方が圧倒的に速い」との情報が・・・
 調べてみると、圧倒的かどうかは別として、確かにAthlonの方がPⅢ×2やP4よりも高速らしい。
 それならば、ワザワザ高いペンティアムにする必要など無いので、ようやく出回り始めたAthlon 1.2GHz(266対応)に決定! だが、出始めのチップのためキットが存在しない。仕方なく部品をバラ買いする事に・・・、でも、1ヶ月は覚悟していたのに注文したら一週間で納品になった。v(^^)

 不足パーツはすでに購入してあったので、到着と同時に組み立て開始。英語マニュアルに苦労しつつも組み立ては2時間ほどで完了し、win2000とwin98の二つのOSとそれぞれのOSへのドライバのインストールを3時間ほどで完了。計5時間でした。

 早速、ベンチマークを実行・・・、さすがに評判どおり速い!  が、なぜかWIN200だと常駐している監視ソフトが邪魔をしたのか同クロックのP4よりも遅かった・・・(T_T)
 高くて256MBしか買えなかった266MHz駆動のDDRメモリも評判どおりの性能でした。
 グラフィックはカノープスには大きく負けているものの他メーカー品には圧勝! OPEN GLの設定が細かく出来るのも嬉しい。
 22万で一流メーカー品の50万クラスのワークステーションに遜色ない出来に仕上がりました。v(^^)

Processor   AMD Athlon 1209.74MHz[AuthenticAMD family 6 model 4 step 2]
VideoCard   Creative GB0040 GeForce2 ULTRA 64MB
Memory    256KByte
HD       60GB ULTRA ATA100
DVD/CDRW RW9120 Rev 1.10


CAD利用技術者試験の変更追加 平成13年03月07日

 利用技術者試験の「試験対策講習会」に行ってきました。
 しかし・・・、「対策」は何の参考にもならなかった。(-_-#)
 中身が無いと言うか何と言うか・・・、あれなら受験者の答案を見せてくれた方が遥かに参考になるんですけど?

 ただ、試験の変更項目の解説だけは大切な話でした。
 次回試験から、一級は学科が無くなるという事やフリーソフトが使用できるようになると言うこと等は以前書きましたが、今回の説明では更に「試験時間内でファイルを本人がセーブする事」が追加になってました。
 データのセーブが正しく出来るかどうかも試験項目としてチェックされるとの事です。

 ただ、ここで大きな問題が一つ!
 「Helixはどうすれば良い??」
 DXF形式での一発保存機能はHelix21で搭載予定のまま開発中止になってます。
 DXF変換だけでも相当の時間を食うんですから、これじゃHelixユーザーのハンデキャップが大きすぎる・・・
 質問タイムに、このことを質問したら「後日回答します」とのこと。対処策を考慮してくれるらしいので一安心ですが、予定通りHelix21が出来ていたらこんな問題なんか起こらなかったのに・・・
 一方的な開発中止を行ったIBMにはやっぱり腹が立つ。(`ヘ´#)


学力低下 平成13年03月03日

 マスコミは騒がないけど、若年層の学力低下がひどいですね。
 小中学校でのレベル低下が高校や大学を直撃し、高等教育での学力低下に繋がっているように思えます。小中学校では授業中でも立ち上がってウロウロしたり、おしゃべりしたりで授業になっていないようですし、中高大ではそれに加えて携帯でのメールやおしゃべりまでやってるようですね。

 「叱らずのびのびとした教育」「想像力を育てる教育」「学力偏重の是正」・・・
 マスコミや政治家は今でも耳ざわりの良い言葉で「勉強以外の事も教えるべき」と言いつづけてますが、文部省が彼らの指示に従った結果が今の学力低下です。
 評論家の言う「思いやりを育てる教育」の結果が、今の若年層の王様気分を育てたのです。思いやりを持つ人間ではなく、周囲からの思いやりを期待する人間しか育たなかったことに評論家は責任を持つのでしょうか。
 昔、「アメリカの教育は子供の人権を守り自由で素晴らしい」とマスコミは口をそろえて言っていました。しかし、その時すでにアメリカの青少年犯罪は手が付けられない状態であったにも関わらず、彼らはその考え方を日本に広めてしまった。今の青少年のモラルハザードはその時点で予想できた事です。

 学力低下の中でも、特に数学や物理のレベル低下がひどいですね。先日、数学の教科書が必要になり大学高専レベルの工業数学を購入しましたが、我々が学んだ内容よりも極めて薄い内容に「開けてビックリ」の状態でした。
 全二巻の中にラプラスもフーリエも出てこないんです。微積も複雑な物は無く三次元の微積なんて影すら見えない。(-_-;;)
 こんな数学しか勉強しないで果たして優秀なエンジニアが育つんだろうか??
 工学部に入学する生徒のレベルが下がったから教科書の内容を薄くしたのか、難しい事をやらせると良い生徒が集まらないからレベルを落としたのか??
 いずれで有っても、こんな事では日本の工業会は基礎から崩れてしまうように思えてなりません。
 


不景気は誰のせい? 平成13年02月23日

 景気が良くなりませんねぇ。
 中小経営者の皆さんは特にご苦労が絶えない事と思いますが、何とか頑張って下さい。
 でも、どうしてこんなに不景気が続くのでしょうね。
 マスコミも評論家も好き勝手な景気対策を並べてますが、スポンサーに都合の良い事しか言わないですね。特に証券会社系評論家の言い分は株価対策に重点を置き過ぎているために、ちょっと庶民感覚で言う不景気とは別の次元の話ばかりのように思えてなりません。
 ただ、残念ながら彼らの言い分を鵜呑みで信用する人たちが多いのも事実でしょうね。

 しかし、中小企業や一般庶民から見た一番の原因は何でしょう?
 それは、資金が回らないからじゃないでしょうか?
 地価下落で担保価値が下がった、銀行が金貸さない、先行き不安な状態で先行投資したくない、いつ不渡り喰うか判らない、メインバンクが破綻すれば資金回収が待っている・・・
 地価はどん底、金利もどん底、常識ならマイホームラッシュになっているはずなのに誰も一戸建てを建てようとしない・・・

 政治家もマスコミも「官僚が悪い」としか言いませんが、本当に悪いのは誰でしょう?
 官僚のせいにしていれば景気回復出来ると思っているのでしょうか?
 日本の政府官僚は優秀です。私は前の職場が通産直轄でしたから、通産キャリアとも付き合いがありました。彼らは本当に優秀ですし、人柄も尊敬できる人が多いと思います。モチロン、常識知らずのバカも中には居ますが、一部の例外を除いて、彼らは一生懸命日本の将来を考えて真剣に取り組んでいます。でも、彼らの真の力は発揮されていない・・・
 どんなに優秀な官僚でも、国会の議決事項には逆らえないし、大臣命令にも逆らえない。
 私には、スポンサーに意見を左右されるマスコミや献金と言う名の鎖でつながれた政治家が、自分たちの失敗をまともな官僚に責任転嫁しているようにしか見えません。
 もしも、官僚が景気回復の施策すべてを任されたなら、ゼネコンへの税金バラ撒きなんてするはずが無いでしょうね。彼らなら、先ず中小企業への無利子又は低利融資等の資金提供すると思います。
 ゼネコン一社を救うために何兆円もの公共事業発注なんてしないですよ。数社の銀行を守るために何万社もの中小企業を見殺しにしたりするはずが無いでしょう。彼らは庶民感覚が有りますし、スポンサーが付いたりしたら警察に捕まります。

 景気対策だと言って政治家がバラ撒く金はいつも10兆円単位。1人10万円ですが、その金は我々の財布から出ている金です。
 でも、その10兆円の資金を中小企業に無利子貸付したら、景気はどのくらい回復するでしょうね。少なくとも公共事業で10兆円使うよりは良い結果が出る事くらい誰だって判ってる事でしょう。
 でも、それをやらせないのは政治家やマスコミに他ならないんじゃないでしょうか?
 政治献金を全面禁止してマスコミのスポンサーが全て中小企業の団体にでもなれば、すぐにでも景気は良くなるんじゃないでしょうか?


工学離れ 平成13年02月12日

 工学部の不人気が叫ばれ始めてからどのくらい経つのだろうか?
 今ではすっかり人気の低迷が板についてしまったみたいですね。
 「勉強が難しい」「女の子がいない」「就職しても男ばかり」「目立たない」「汚れる」「給料安い」・・・
 まあ、空き放題な事を言ってくれてるようですが、確かに全部当たってはいる。(T_T)
 当たってはいるが、果たしてそれでいいのだろうか?
 勉強が難しいのはそれだけ責任とやり甲斐ががあるということだと思います。誰にでも出来る仕事ではなく、学生時代から技術屋としての知識とセンスを磨く必要が有るから難しい勉強をこなさなければいけないんですよね。
 「女の子に囲まれて仕事したい」なんて考えは最近の子供たちの特徴ですね。でも、そんな環境で仕事が進むと思っているのだろうか? 余計な事に気配りする分疲れるような気がするんだけど?
 未婚の内はいいとして既婚者になるとトラブルの元が増えるだけじゃないのかな。
 目立たないのは事実でしょうね、目立つ仕事が好きな連中には緻密で丁寧な仕事は出来ない人が多いですから、これは基本的に不向きですね。
 汚れるのも事実ですね。油が飛びついただけでキャーキャー騒ぐような奴らに何言っても無駄なような気もする。
 しかし、給料が安いのは大きな問題。勉強が楽で、仕事が華やかで汚れないサービス業の方が給料が高いというのは納得できませんね。そんな状態だから工学部が不人気になるのだと思いませんか?
 女の子のいない学校で難しい勉強して、就職したら文系より給料が安いんじゃ優秀な人材なんて集まるはずがないですよね。ここは、経営者の皆さんに何とかして欲しいところです。

 問題は他にもあります。私たちの世代は今よりもずっと、工学部に合格する事は難しかったと思いますし、女の子なんて今よりも少なかったですよね。でも、工学人気は有りました。なぜなんでしょう?
 おそらく、遊びと初等教育そしてテレビ番組の違いじゃないでしょうか?
 我々は遊びの中から科学に興味を持ち、科学が形となった技術と言う物に惹かれて、この道を歩んだと思います。初等教育も科学に興味を持てるような内容だったと思いますし、マスコミもまた、科学を題材にして興味を抱かせる内容が多かったですね。
 ところが今はどうでしょう、遊びはバーチャルになり、物を作る遊びなんて衰退しきっています。
 小中学校の工作は組み立てキットを組み立てるだけ。プラモデルより簡単に作成できます。鋸も使わず金属を曲げる事すら知りません。
 理科の実験も安全第一でワクワクするような楽しさなんて無いそうです。
 テレビや漫画も同じ、科学に興味を持つような近未来型の物なんて無くなりましたね。製作者側に科学知識を必要とするような物は作られなくなったように思います。

 しかし、果たしてこんな状態でいいのでしょうか?
 優秀な人材がサービス業に取られ続ける先には工業立国日本の自滅しか待っていないような気がします。
 遊びと技術の融合や初等教育現場での理系教師の充実、マスコミや行政機関への理系人材の登用等、理系的「物の考え方」を広める必要が有ると思います。
 このままでは、東アジア近隣諸国に追い抜かれるのも時間の問題でしょうね。


Rapid3D 平成13年01月29日

 Rapid3dのバージョンアップが発表されました。低価格良品のフォトロンさんの商品ですから、期待したいですね。
 今回から、ようやくIGESに対応するそうです。ちょっと遅過ぎた感も有りますが、入出力出来るファイル形式が格段に増えたようですから他ソフトとの連携もこれでスムーズに行けそうですね。
 もちろん、カーネルはデザインベースですからHelixのデータはそのまま渡ると思います。どこぞの高価格低機能CADのように、Helixの後継と謳いながら、データはIGES渡しで、しかも酷い面落ちするようなシロモノとは違うはずです。

 ただ、問題は描画機能ですね。詳細は発表されていませんが、現バージョンのように面操作の機能を削除している様では折角の新バージョンのデザインベースが死んだも同然です。期待倒れに終わらせない為には、是非ともデザインベースの全機能を盛り込んだ商品として発売して欲しいものです。
 もしそれが実現されれば、ユーザーからは頭脳Centuryと共にHelixの正当な純国産後継ソフトとしての認知が得られると思うのですが?


CATIA 平成13年01月19日

 Helix騒動の勃発から早くも7ヶ月以上経過しました。騒ぎは沈静化するどころか益々大きくなってますね。
 IBMはアメリカ企業ですから、日本の製造業がどうなろうと無関心でしょう。吸い取れるだけ吸い取れればそれで良いとしか考えていないでしょうね。(-_-#)

 「Helix ON CATIA」良い響きですね。でも、CATIAはHelix騒動の元凶IBMの商品ですよ。こういうやり方をしている企業の商品を買いたいのですか?
 IBM側の意見ではHelixユーザーはIBMの予想を上回る数のユーザーがCATIAに乗り換えたそうですね。もしも、その話が本当ならユーザーはCATIAの情報をちゃんと掴んでいたのかどうか疑問です。
 30万円もの年間使用料が必要な事を知っているのでしょうか。一度でも未納になれば、また買いなおしになる事が判っているのでしょうか?
 ちゃんと性能比較はしたのでしょうか、三次元データがまともに渡らないと聞いていますよ。
 乗り換えたユーザーはIBMや富士通の説明だけしか聞いていないように思えてなりません。
 インターネットで情報を集めれば、そう言う結論は出ないと思うのだけど???


Shade 15年の歩み 平成13年01月09日

 最近はソフトを買っても中々使う暇が無い。マスターするどころかパッケージさえ空けずに置いてある物まで存在する始末・・・
 実はShadeもその内の一つです。まあ多少は使って見たので他のソフトに比べればマシな方ですが・・・、にも関わらず同じエクスツールスからPhysiAnimeと言う自律型3Dアニメ製作ソフトが発売されたので買ってしまった。このソフト、なんと定価が9800円なのである。(゚◇゚;;)
 動画が可能な3DCADの価格は一体何なのだろう??
 と、まあそれは将来の随想ネタなので置いといて、問題はPhysiAnimeに同梱されていたパンフレットです。
 そこにはShadeが生まれてから現在までの年表が描かれていました。
 1986にゲームメーカーのシステムソフトが前身となるShadeProを開発し68万円で販売、1990年に開発をエクスツール社が承継し初代Shadeとして175万円で販売。その2年後の92年には4分の1以下の価格48万円で新バージョンをリリース、さらに2年後の94年には上位機種と下位機種に分け、モデリング専用の下位機種は88,000円と5分の1以下に大幅値下げ。
 そして98年には遂に下位機種は現行下位機種と同じ価格の9800円まで値下げされている。

 Shadeの場合は下位機種と言えどもモデリング性能やレンダリング性能は上位機種と同等なので、10年間で価格が180分の1に値下げしたと考えられます。(最上位機種でも148000円ですから12分の1に下がってますが)
 10年前と同じ価格で販売しているCADと10年間で1/180まで価格を下げたCGソフト。CADとCGソフトの技術的な差ってそんなにあるのですか?
 いや、それ以前に素人目で見る限りではCADソフトがCGソフトを技術的に上回っているようには見えないんですが??

 メーカーさんはShadeの10年間の歩みを見てどう感じられるのでしょうか?


新世紀に想う 平成13年01月02日

 皆様、新年明けましておめでとうございます。m(_ _)m
 今年もよろしく御願い致します。

 遂に激動の20世紀が終わり新世紀に突入しました。今世紀はどんな100年になるのでしょうね。映画「2001年宇宙の旅」なら、人類は既に外宇宙に出ていた年ですが、現実には火星にすら降り立つことなくこの年を迎えました。
 20世紀は人類の歴史上、科学や技術の進歩が最も著しかった100年間だったと思います。それを促したのは二度にわたる大戦と東西冷戦構造、そして経済戦争でしたが、その進歩を支えたのは平和を夢見たその時代の技術者であったと思います。
 そして、新世紀の進歩を支えるのも我々や我々に続く技術者だと思います。

 人類が三度目の大戦を始めるほど愚かだとは思いたくありませんが、今世紀は武力衝突の代わりに経済戦争がますます激化するであろうことは想像に難くありません。地下資源も無く国土も狭い日本が今世紀を生き抜いていくには「物創り」に携わる技術者の相互協力と各自の創造性が必要不可欠なことだと思います。

 皆さん、今世紀も共に頑張りましょう。


カモられる体質 平成12年12月29日

 BBSにレスを書いていて思い出した事があります。またもやユーザーさんに厳しい話で恐縮ですが・・・。

 あちらにも書いたとおり、私は計量管理関係の仕事をしてたのですが、そこでは色んな業種の色々な企業を見てきました。
 「管理の厳しさが信用を築き利益を左右する」と言う企業も有れば「違法しなけりゃ儲からない」と開き直る企業まで千差万別ですね。どこの企業も経営者や管理職の人は利益を上げるのに必死でした。
 ところが、管理が行き届いているように見えても必ず穴があります。
 メモ用紙一枚にまで経費を管理している企業でも、10万以下で買える汎用計量器を買わずに、その数倍もの価格で遥かに低性能かつ低機能で維持費のバカ高い業種専用機を買うパターンが多いですね。そう言う業界は明らかにカモにされているのですが、ユーザー側は「業種専用」と言えば高性能のように信じてしまうようです。
 優秀な頭脳を持つはずの業界でさえ、販売会社の言葉に乗ってしまうんです。設備基準のためだけに購入し使わない天秤なら実売価格数千円の品物でも十分なのに、数十万の電子天秤を買っちゃうんです。
 維持費にしたって数千円の天秤の法定検査なら数百円で済むものを、数十万の電子天秤となるとメンテナンス料だけでも年間数万円は必要になるんです。しかも、毎日チェックしないと誤差がひどい。実際、殆どのユーザーが管理できずに大きな誤差が生じているのを気づかず使用していました。
 何度も売った側の企業の経営者を呼び出して警告しても営業の担当者が変わればまた同じ事を繰り返していく。
 人が変わっても同じ事を繰り返されるのは、結局その業界自体がカモられる体質なんだと思います。

 でも、これってCADの業界と瓜二つだと思いませんか?
 ヘビーユーザーとして長年使っている人も、新規にユーザーになった初心者も本人は気づいていないだけの話です。


本当に必要? 平成12年12月24日

 前回の随想の続きになりますが・・・

 CAD用ハードって高いですよね。まあ、確かに上等なパーツを使っているのは判るけどあそこまで高額なハードが必要なんでしょうかね。
 私から見れば「必要ない」の一言に尽きます。
 付け加えるなら、そこまで高度なハードウェアを必要とするなら、そのソフトはプログラムのシェイプアップを怠った技術レベルの低いソフトと言わざるを得ません。
 CADAMは10年以上昔の激ノロのハード上でも今と変わらない機能で動作していました。この技術力は素晴らしい物だと思います。安易にC++を使いMFCに乗っかっているだけのソフトではなく、確たる技術が無ければ出来ない芸当だと思います。今の高価なソフトにはそんな技術力が感じられないのは考えすぎでしょうか?

 いくら三次元化したからと言っても、80386で動作していたソフトと同類のソフトが今の低価格市販ハードで動作しないでしょうか?
 CADよりも遥かに高性能な描画・動画機能を有する低価格CGソフトでさえ家庭用パソコンで大したストレス無く動作しています。
 本当に高額なハードが必要なのかどうか購入前に十分検討したのでしょうか?
 販社やハードメーカーの宣伝文句を鵜呑みで信用しては居ないのでしょうか?

 特に小さな企業さんの場合は販社の言い分を鵜呑みにせず購入する前に、パソコンに詳しい人に一言相談してみるのも一つの方法だと思います。
 CADを使うからと言って、10万以上もするグラフィックカードを買うのは余り賢い方法とは思えません。GeForce2なら数万です。HDにしてもスタンドアロンや数台程度のPIAtoPIAのLANで使用するならLAIDまで必要無いのですから、1万数千円も出せば充分過ぎる容量の物が入手できます。
 パソコンに詳しい人ならば、その時点で最善のハード構成くらいは教えてくれるはずですが、10万以上もするカードを薦めるような人は居ないでしょう。いくら高価なカードでも、半年も待てば半値以下に下がるんです。と言う事は安物のハードを買っても半年遅れでしかないんです。数年は使用するのですから半年遅れを辛抱して半額以下の価格で買う方がどう考えてもお徳でしょう。

 それに、パソコンのヘビーユーザーやマニアと呼ばれる連中にはIBMやNEC・富士通と言ったメジャーメーカーのハードを使う人は居ません。せいぜいDELLまでです。
 ベンチマークを競うようなマシンのグラフィック性能なら、速度を落として安定度を上げてもCAD用ワークステーションどころではないでしょう。
 CPUクロックが20%早くなれば、CPU価格は倍以上になりますが、体感速度は10%も違いません。10%の体感速度なんて、並べて比較しなければその差は実感すら出来ない物です。でも、そのために一体いくらの経費が必要でしょうね。
 このあたりをもう少し冷静に考えられるようにならなければ何時まで経っても「CADユーザーはカモ」というレッテルを貼られたままだと思います。

 スタンドアロンのパソコンだけが詳しくてCADは素人同然の私には、CAD業界は「パソコンを使用しているにも関わらずパソコンの常識が通用しない世界」としか見えません。


バカにされるユーザー 平成12年12月17日

 Helix騒動が沈静化しそうに有りません。もっとも、ここで沈静化させてしまっては米巨大企業の横暴を容認する事になりますから徹底的に抵抗する必要は有りますが。

 今回のHelix騒動を冷静に考えてみると、HelixユーザーはI○Mからバカにされているとしか表現しようが無いですね。(`∧´#)
 高性能なHelix21が開発中止にされ、より低機能で高価格なCATIAを押し付けられている上に、データコンバータまで開発中止で蓄積してきたデータを捨てなければならないような状況に追い込まれているのですから完全に「カモ」としか見られていないでしょう。

 ではなぜ、HelixユーザーがこれほどまでにI○Mからバカにされるのでしょうか?
 これはHelixユーザーに限った事では有りませんが、ユーザーがハードやソフトを選択する場合、盲目的に米巨大企業を信用したり、「高いものは良い物」なんていうような迷信を信じているからではないでしょうか。
 今まで、巨大企業のブランド名を盲信し、不必要に高額なシステムを充分な吟味をせずに販社の薦めるまま購入して来たユーザーも多いように思います。
 そのため、「CADユーザーは何も判らないカモだ」という認識を持たせてしまったのではないかと思います。

 「高い物が良い物だ」などと考えるのは品物を見る目を持たないブランド志向人間のする事です。でも、残念な事にこれは日本人には多いタイプですね。売れない盆栽でも値上げしたら売れるんです。客の側に、いかに物を見る目が無いのか、いかに正しい比較が出来ないのかが伺えます。
 シャネルやエルメス・ローレックスだってブランド名を外して今の価格の1/10で販売したら全く売れないでしょうね。
 私から見ればCADだって同じです。

 ネットワークに対応しなくちゃいけないからと言うことも言われますが、それは本当に高額なソフトでなければ出来ないのでしょうか?
 データ管理を行うべき管理者がきちんと運用していてもローエンドでは出来ないような高度な運用技術がそこには存在するのでしょうか?
 大企業の中でシステムの導入を決定するスタッフはハイエンドなシステムしか知識に無いのではないでしょうか?

 一万円のソフトでは本当に使い物にならないのか、それならば5万円の物ではどうなのか、10万円のものならどうなのか、ちゃんと性能比較をしているのでしょうか?
 10万円で充分な性能なのに100万の物を買ったなら90万の無駄!
 それを100本買えば初期費用だけで9000万円もの損害を会社に与えてるんだという事と、最終的にはその損害額は客が支払っていると言う事も併せて考えて欲しいですね。


二次元CADの展望 平成12年12月09日

 私自身は二次元CADには余り期待をもっていません。

 二次元はあくまでもドラフター代わりのツールという感が強いです。もちろん、現場との図面のやり取りには必要なんですが、設計ツールとして考えた場合には三次元にその役目を引き継ぐべき時代が訪れているように思います。

 単に図面を引くだけの用途なら何十万もの投資をして購入し、数十万の経費をかけて使い方の講習を聞き、毎年毎年サポート料や使用料を支払うだけの価値が有るとは思えないですね。
 ただ、これについては売る方も売る方ですが、それを使う方も本当にそれだけ高額なソフトでなければならない事情があるのかどうか吟味した方が良いと思うのですが、いかがでしょうか?

 今、日本で一番売れているCADはフォトロンの「頭脳skech」です。autoCADLTと竜虎の争いですが、Rapidを含めると大きな差がつくでしょうね。TurboCADも頑張ってます。ミッドレンジ以上のCADなんてベスト50に名前すら出てこないでしょう。フリーの鍋CADやjwCADだってあります。
 世の中で動いている殆どのCADは5万以下のソフトだということを認識した方が良いように思います。
 メーカーさんも、買う客も、もう少し冷めた目で見て欲しいですね。

 今回のIBM&Helixの騒動にしても買う側が盲目的に高いものを買ってきたことで巨大企業側が味をしめていた事が原因じゃないでしょうか?
 賢い客が相手なら変な物や性能の割に高いものが売れないことくらい企業側だって熟知しているはずです。パソコンマニアが相手なら、IBMの行動も全然別のものだったでしょう。にも関わらず今回の騒動が起こっているのですから、「何も判らない客」というレッテルを貼られている事に気づくべきです。

 一方、やや高くても買いたくなるCADってどんなソフトでしょうか?
 それは、どうしても必要な(又は非常に便利な)付加機能が付いたソフトじゃないでしょうか?
 ソフトメーカーさんもこのことは良く考えて欲しいですね。機械系CADなら何が必要なのか、設計だけの現場と、少人数の会社で設計と加工準備の両方を受け持たなければならない会社では必要な機能が違って当たり前のはずなのに、どのCADを見ても(特に高額なCADは)トレース向けの機能ばかりが目立ちます。

 数万円のソフトでも作図機能が充実しきった現状では、もう少し加工向けの機能も盛り込んだ方が良いと思います。
 二次元が生き残っていくには、プレゼンテーション機能を充実させるか、鍋CADやHandyCADのように加工分野に目を向けるかのいずれかしか道が無いように思うのですが?


平成13年度CAD利用技術者試験 平成12年11月27日

 平成13年度から大幅に試験の概要が変わるそうです。

  • フリーソフトでも一定の水準にあるソフトなら実技試験が受験出来るようになり、適合ソフトかどうかは協会のホームページで確認できるようになる
  • 一級二級共に年二回の実施になる
  • 一級から学科試験が無くなった
  • 一級は二級合格者でなければ受験できないが、一級二級併願の場合は無資格でも受験できる
  • 団体受験者でも受験料は個人で個々に振り込むようになった
  • 学科試験のレベルが上がる
  • 一級合格者は「CAD利用技術者」、二級合格者は「CAD利用技術者補」の称号が与えられる事になった

 まず、ソフトの制限が緩和された事に大きな評価を与えたいですね。今後はフリーソフトで有っても採点(実技)のために必要な機能が揃っていれば使用できるそうです。「鍋CAD」や「jw-CAD」もOKなら自宅でも練習できますから、受験者にとって一級のハードルが下がりそうですね。

 もう一点大きな変更としては、一級が実技だけになり学科試験が無くなった事が挙げられます。ただし、その代わりに二級の学科は難しくなり、今までの一級と二級の中間くらいの知識が要求されるそうです。

 他にも、資格保有者に称号が与えられるようになった事や、一級受験には二級合格が条件になった(併願は可)等が変更されています。

気になったことが一点・・・

 JPSAさんは資格合格率の低下をひどく気にしておられるようですが、私は合格率の低迷はむしろ良い事ではないかと考えます。誰でも受験できてスキルも無いのに合格するような資格に何の意義があるでしょうか?
 こういう資格は難しいからこそ、資格者である事に価値があるので有って、簡単に取れる資格ではスキルの証明にはならず誰も相手にしないでしょう。
 資格の権威を保つなら本当にスキルのある者だけが合格できるくらいまでレベルを上げた方が良いように思います。


データ連携 平成12年11月09日

 私は高級CADと低級CADの差がいまだに判りません。

 毎日情報を集めて、数え切れないほど体験版をテストしましたが、やっぱり判らない。
 高額なCADには低価格のCADには無い付加機能が付けられている事(も有る)は判るのですが、パソコン環境しか知らない私には一ソフトで全機能を満足しなければならないという考えが理解し辛い。ビジネスソフトならワープロ文書に表計算ワークシートを埋め込んだり、データベースから表計算にデータを渡して処理を行うなんて当然のことなんだけど・・・?
 CADでもワークシートが埋め込めるローエンドなら、部品表なんかワークシートを活用した方が計算から発注伝票の作成まで万能な能力が発揮されると思うけど??
 いくら高機能のCADでも、演算処理やデータベース機能といったデータ処理がエクセルや123を凌駕するなんてことは有り得ないでしょう。

 ローエンドCADメーカーさんは、もう少し頑張って欲しいですね。他アプリのデータ埋め込みだけで満足せずに、より密接な他アプリ活用を考えて欲しいところです。「winソフトのデータ連携」を活用できるのは、CAD業界の因習にこだわらないローエンドメーカーだけではないでしょうか?
 例えば部品図の管理に表計算を利用できるようにしてはいかがでしょう?
 部品はワークシートで管理され、図面毎にワークシートとリレーショナルなデータベースを作成し部品を配置する際にデータベースにもデータが登録される。更に工程情報も全てデータにリンクしていれば、部品表の自動生成・コスト計算・在庫管理・発注伝票生成まで全て自動的に生成できますし、生成されたデータの手直しも簡単だと思うのですが?
 ソフトウェア技術としては、さほど難しい事ではないはずです。(この程度の事を難しいなんて言ってたら・・・)
 もしも、マイクロソフトがCAD業界に参入したなら、この程度の事は常識以前の話で議論にすらなら無いと思います。


CAD関係資格試験 平成12年10月28日

 CAD利用技術者試験とCADトレースの資格試験が近づいてきましたね。
 受験される皆さん、頑張ってください。

 試験問題は、ここ数年間余り変化が無いようですから数年分の問題を完全にマスターしていれば安全圏だと思います。

 しかし、2週連続の試験はカンベンして欲しいなぁ・・・(T_T)
 受験する方も辛いでしょうが、無料奉仕で会場準備と試験官を2週続けてやらなきゃならないこちらも辛い。あぁ~あ、11月は休日無しだ・・・。

 それにしても気になるのは三次元CAD関係の資格です。
 私が知らないだけかもしれませんが、資格の存在を未だ聞いたことがありません。
 時代の流れから言って、そろそろ三次元CADの資格が必要だと思うのですが、ある程度普及してからじゃないと資格を作らないのかな?


CADAM Helixの後継 平成12年10月25日

 Helixユーザーが怒ってますね。

 私もHelixユーザー(殆ど使ってない)ですが、個人的にはCADAMのサポートが好きになれないので三次元Helixの開発終了は歓迎なのですが、今まで活用してきたユーザーは怒って当然でしょうね。

 株主となったIBMはHelixの開発を中止させた上で、ユーザーに向かってCATIAへの乗換えを約70万円でやれと言うんですから、酷いものです。アメリカの企業はやっぱりアメリカ式商法だなぁ~。

 こうなってくると、純日本産のCenturyProが光って見えますね。Helixからの移行価格も十万代前半ですから、Helixの年間サポート料より安くなります。しかも、サポート料は不要だしバージョンアップ料も10万以下! なんたって、データが完全互換と言うのが嬉しい。

 頑張れ日本企業!! アメリカ企業に負けるな!!!


なぜ価格表示しない? 平成12年10月22日

 ミッドレンジ以上のCADって殆ど価格表示が無いですね。

 車だってカタログには価格が載っていませんが、広告やDMには定価を記載してますし、定価表を欲しいと言えば出してくれます。いちいち営業に連絡を取らなくても客の側で定価くらいは調べる事が出来ます。
 計量器なんか一千万円超の機械でもカタログにはちゃんと定価表が付いてます。

 また、価格を問い合わせたとしても、こちらの名前や住所・勤務先や役職・人員・使用台数や構成まで言わなくても即答で金額を教えてくれます。

 機械関係の業界は工作機械をはじめとして定価を公開しない物が多いのですが、買う側がそれに慣れてしまって感覚が麻痺しているのじゃないでしょうか?

 定価を公開しない商売って怪しいと思いませんか?
 工作機械にしても、CADソフトにしても、定価が付けられる商品ですよね。定価を表示出来るにも関わらず、定価を表示しないのは何故なんでしょう。
 答えは一つしか考えられません。「相手によって価格が変わる」からでしょう。
 こちらの名前や住所・勤務先や役職・人員・使用台数や構成まで連絡した上で何日も待たないと価格を言わないのですから、「いくらくらい取れるか」を検討した結果が回答の価格になっているとしか考えられません。

 たくさん問い合わせた結果、とある商社の営業はこちらの予算を執拗に聞いた上で「そちらのご予算に合わせた見積もりを御出し致します」との回答をくれました。
 これは、こちらが出せる金額の限度に合わせた価格にしますと言う事ですよね。
 「客をバカにするのもいい加減にしろ」と喉まで出た言葉ですが、かろうじてその言葉は飲み込みました。相手の足元を見る商売がまかり通る業界って嫌ですね。
 その商社はCAD業界では著名な企業ですし、この姿勢こそが定価を示さない企業の本質なのでしょう。

 CAD業界はミッドレンジ以上の商品で定価を公開しているのは少数の企業です。人間、誰だって足元見てから値段を言われたら気分悪いですよね。もう少し客の立場になって考え方を変えて欲しいところです。
 客の側も、価格の付け方が怪しい物を選択せざるを得ない場合でも、その必要性を熟慮した方が良いんじゃないでしょうか?


価格の差って? 平成12年10月20日

 過去の記事とダブるかも知れないのですが、CADの価格差って何なのでしょう?

 2D3Dが統合されたハイエンドは1セット1千万超、一方、安い3Dは数万円・・・、数百倍の差ですよね。統合モデルでもDesignCADなら6万前後ですから、2百倍程度の差が有ります。果たして、2百倍の性能差ってどんな差なんでしょうか?

 車なら電動アシスト自転車とポルシェの価格差ですし、建物ならスチール物置と一戸建ての差に匹敵するのですが、CADの場合そんな差があるのでしょうか?
 ハイエンドソフトは見た事すらない私ですが、どう考えてもそんな差が有るとは思えません。(?_?)

 ミドルレンジとローエンドとの比較でも、数十倍の価格差があります。自転車と普通車の価格差に匹敵しますが、CADの性能にそんな差が有るとはとても思えません。

 非常に雑な方法ですが、ソフトの価値判断(投入した技術量)の目安としてアプリケーションのサイズを見る方法がありますよね。CADの場合、ソフトによって全く異なりますが、3Dなら10MB~100MBくらいになるのかな? これが、ワープロなら200MBくらいです。バイナリ部分だけで比較すれば3DCADと少し古い表計算が共に20MB以下で良い勝負です。

 ソフトウェア技術のレベルで比較すればどうでしょう。私はWIN時代になってからはソフト開発なんてしなくなりましたから今の技術レベルは評論できませんが、CADのソフト技術がミッドレンジ以上の価格を妥当と出来る水準に有るかどうかは、ビジネスソフトやデザイン系ソフトと比較した場合、強い疑問が残ります。まして、ゲーム系ソフトと比較すると価格を考慮に入れるとその差は更に目立ちます。

 結局は「高くても売れる」という地盤が出来ているのでしょうね。何年か前までは確かにミッドレンジ以上のソフトとローエンドソフトは価格相応の差が有ったのでしょう。そのイメージが今でも強く残っているから、当時の価格が今でも通用するのだと思います。

 これは3DCAMになると更に酷いですね。私はまだCAMの調査まで進んでいませんが、今判っているレベルで言うならCAMってコンパイラと似たような技術じゃないのかと思います。言語変換ではなく、仮想空間での形状存在に対してツールパス分の差を論理演算し、パターンに応じて算出した最短パスを単純にNCコード変換かけるだけでしょ??
 ツールパスの算出に技術力が必要なのは判りますが、ユーザーからソフトのアルゴリズムが推測できるようなレベルだとすれば、開発言語が使いこなせる程のユーザーさんなら、自作できるんじゃないでしょうか?(私は無理ですが)
 そんなソフトが150万~300万円もするのですから驚きです。金銭感覚が麻痺してるとしか言いようが有りません。

 私は以前、質量の超精密測定が専門分野でしたが、300万円も出せば、スイスの比較器マイスターが製作した1/1千万の分解能の年間数台しか売れないような世界最高水準の質量比較器が定価で買えます。これがCAMソフトと同じ価値だとは考えられません。

 100万円のソフトなら千本しか売れなかったとしても10億円、スタッフの人件費が年1千万円としても100年人分、必要経費が半分掛かったとしても50人分のコストです。もしも、本当にそんなに巨額の経費を消費しているとしたら、もう少し合理化しなきゃダメでしょうね。客であるユーザー側は断腸の思いでリストラや経営合理化を進めてるんですから。


CAD業界の行く末 平成12年10月9日

 今のCAD業界を見ていると15年以上前のビジネスソフト業界と似ていますね。
 言い換えればCAD業界はビジネスソフト業界に比べて考え方が15年遅れてるとも言えます。
 私はCADは素人ですが、ビジネスソフト系はヘビーユーザーだったと思いますので、多少は事情も判ります。
 当時、ワープロは業務用専用機が数百万、ロータス123やマルチプランが十万前後、dBASEⅡが14万でdBASEⅢは26万くらいでした。
 各種業務専用となるとデータベースでも百万超がザラで、特注ならハード込みで三百万が最低ラインでした。

 ところが、ワープロはパソコン用ローエンドをジャストシステムや管理工学が6万弱で出し爆発的に普及、表計算もクアトロプロが出てから低価格競争が開始、dBASEも上位コンパチのdBXLや開発言語のQUICK SILVERが1/6の価格で参入後は低価格化が進みました。
 現在はご存知のとおり、あんなに沢山会ったデータベースソフトも言語型はほぼ壊滅し、MSのアクセスとロータスのアプローチのみがかろうじて生き残っている状態。
 表計算もMSがエクセルで再参入後は価格が一気に下落、ワープロもロータスがAmiProを低価格で出した事で各社の低価格化が進行しました。

 おそらく、二次元CADはこれらと同じ道を歩んでいるのでしょう。ミッドレンジやハイエンドは本来の描画機能ではなく「高度な設計支援」を謳い文句にしていますが、三次元が普及すれば二次元CADの「高度な設計支援」に何の意味が残るのか疑問です。
 今回はマイクロキャダムでしたが、二次元CADは今後も統廃合が続くと思います。ローエンドと比較して、10~20倍の金を払う価値があるソフトは、現段階では私は既に存在しないと思います。
 価格相応の機能が無いなら、そのソフトは競争力を失っているのです。自然淘汰されるのは時間の問題でしょうね。
 また、ソフトの種類も多すぎます。競争力の有る数本だけが生き残るように収斂して行く筈ですが、今はまだ表計算ソフトが乱立していた頃と同じ状態だと思います。

 問題は三次元CADですね。これから進化と自然淘汰が始まるのでしょう。
 三次元CADは私から見れば未完成なソフトばかりに思えます。造形機能は低価格のCGソフトに劣っていますし、操作性もコマンドもソフトによってバラバラ!
 これがビジネスソフトなら、1~2回のバージョンアップで他社の全コマンドと同程度の機能を持ったコマンドが全て完備されるでしょうし、CGとの統合ソフトだって発売済みのはずです。
 ヘルプは操作中のコマンドとオンラインになっていないし、複合フィレットは形状エラーが出ます。
 ちょっと難しいフィレットをかけると「計算できません」の連発! 暴走も多くて、グラフィックドライバーと相性が悪けりゃもうアウト!!
 これが100万円以上のソフトなんですから・・・
 最高のソフトウェア技術を持つゲーム業界はCAD業界のソフトウェア技術をどんな目で見ているのか興味があります。

 マイクロソフトやCG業界が参入するまでの辛抱だと思いますが、その時は今の業界は総崩れになり、価格は五分の一以下まで下がるでしょうね。
 みんな言葉にはしないけれどもユーザーは心待ちにしていると思います。
 CAD業界はそれまでに今の体制から脱皮しないと生き残る事は出来ないでしょうし、キャダムのように現ユーザーに多大な迷惑をかけることになると思います。
 パソコン用ソフトにメインフレームの営業思想を持ち込むと必ず破綻すると言う事を、過去の歴史から学んで欲しいですね。

 乱立しているソフトから生き残るのは何なのか、ユーザーはそれを見極めなければ大きな損失を受ける事になると思います。


問い合わせのレスポンス 平成12年10月3日

 どうも、CAD業界の体質なんだろうか?

 問い合わせに対する回答の速度が遅すぎると思いませんか?

 今はどうなのか知りませんが、昔はNECやJUSTシステムなんて技術的な問い合わせをしようとしたら、50回以上ダイヤルしても繋がるかどうか怪しいくらい役立たずだったし、ハードメーカーは「ソフトが悪い」と言い、ソフトメーカーは「ハードが悪い」と責任のなすりあい。そして返ってくる答えは「社内では確認できませんでした」。
 ひどいメーカーはかけた電話がそのままサポート会社に転送され、長々と説明させられた後で「こちらはサポート専門の会社ですので、詳細はメーカーでなければ判りません」というずさんなものが多かったですね。(-_-#)
 そういう経験を何度もしたために、私は10年位前から技術上の問い合わせはメーカーにはしない事にしているのですが、それでも資料請求や価格の問い合わせは仕方ないのでメーカーに御願いしてました。パソコンやソフトメーカー・機械メーカーの殆どは、資料請求や価格問い合わせには迅速に対応してくれてるのですが、なぜかCADだけは勝手が違いました。
 とにもかくにも、回答が来ないんです。メールで催促しても返事も来ない!
 それも、多くのCADメーカーがです。
 ネット上での問い合わせなら、こちらの名前や住所・電話番号まで必要無いはずにも関わらず、資料請求フォームは人員や役職まで記入しなければならないんですよね。
 「名簿を売って儲けてるんじゃないのか」と疑問を持ちつつも、こちらのデータを送ってるのに資料は来ない。(-_-#)
 普通なら資料請求したら3日以内には届くんですが、CAD業界は最低が2週間ですね。個人名での資料請求では客の内に入らないと考えてるのでしょうか?
 私が今まで関係してきた業界の中では最悪と言って良い体質です。


Rapid9が届いた♪ 平成12年9月30日

 なんとか体験版の使用期限が切れる直前でようやくRapid9が納品になった。♪
 今回は見本用に1本買っただけなので、たぶん私専用になるかな?

 機能的には高性能で申し分ないですね。操作性もマニュアル不要の覚え易さでした。私が使ってみた限りでは、AutoCAD2000LTよりも高性能で使いやすいように感じました。

 こういうローエンドCADを見ていると、解析や高機能の三次元が必要なら仕方ないですが単に二次元図面を引くだけのためにミドルレンジ以上のCADを買う気はしないですね。
 二次元は、もう行き着くところまで行き着いた感じがします。


オープン 平成12年9月23日

 遂にCAD関係のホーページまで出してしまいました。まだ執筆中が多いのですが、追ってアップしていきますから皆さんちょくちょく見に来てください。

 私が管理するパソコン44台は全部CADAM!
 マイクロキャダムがああいう状況になってしまったために、急遽次期導入用のソフトを探さなくちゃならないハメに・・・
 22台分となると高額です。
 「22本も買う金は無い!!」と思っていたんですが、ローエンドなら何とか目処が立ちそうな状況に!
 またソフト探さなくっちゃ。┐(´o`)┌


本音のCAD・CAM 著作権表示